就労支援カフェに行くたびに思い出すこと
私は自宅をベースとしたフリーランスで仕事をしていますが、朝からカフェに篭りっぱなしといったことはよくあります。人それぞれ、仕事が捗るなぁと感じる「環境」って全然違っていて面白いですよね。今日は「仕事が捗る」よりも、頭と心がパンパンな時に行くカフェのお話です。
私は昔から、就労支援カフェに行くのが好きです。
そこで働くお兄さんやお姉さんたちは、みんなとても平和なんですよね(何か服用した上でのことかもしれませんが)。その穏やかな空気感にどっぷり浸り、癒しをいただいています。
お兄さん・お姉さんたちは大きな声を出したりすることもあるし、何かお仕事を任されている様なんだけれど、いつも眠たそうにしている人もたくさん^^。PCを操作していると、気になる人はふら〜とやってきてはPCへの興味を隠さないし、行動が「欲求そのもの」。でも全然嫌じゃありません。子供が生まれた時から、子供を連れて何ヶ所にも行って来ましたが、小さな子への興味が強くって行くたびにニコニコして名前を聞いてくれる人もいました。
また、カフェの近くのスーパーでは自閉的傾向のある方を採用し、あるお兄さんがスーパー近くの寮から出勤し毎日頑張っていらしたんです。そのお兄さんは、1つのことを繰り返し丁寧に作業を行うこと得意なようで、商品の補充をずっと淡々と行なっているんですね。その土地から引っ越しをして10年ほど経ちますが、あの時のお兄さんは今も勤めていらっしゃるのではないかな・・・と考えることがあるほど、行けばそのお兄さんの頑張りに私は勇気をもらっていました。
長男のバギーを押しながらカフェやスーパーに向かう私は、当時専業主婦でした。
常に「行き詰まった」感じがあった。だから、就労支援カフェに行ったり、スーパーでお兄さんに会うたびに、平和で穏やかな風が一瞬吹くのだけれど、心の底では「障害を持つ人たちでさえこうして働いて賃金を得ているのに、私は一体何をやっているんだろう・・・」と、世の中に対し何の生産性もない自分が、小さな我が子とだけ一日中一緒にいるばかりの自分が本当に嫌で、ずっと責めていんです。
そして、「私の人生、このままでいいはずがない。でもこの先どうしたらいいんだろう」と、ここまではいつも考えるんです。
でもね、お金や時間、子供への負担を考えてばかりいて「その次のアクション」を取るまでに15年かかってしまいました。はい、長すぎ!(笑)
起業してみると、40歳を過ぎて「自分の本音がようやく言えた」という方が多いように思います。みんな自由に見えて、案外そうでもなくて。私にとっても15年は無駄に長い「スタンバイ時間」でしたけれど、辛い経験も経て一つの長い長い旅の物語を終えた実感があります。それに、この経験をしたからこそ40代・50代になって「自分の好き」で起業した人を心からリスペクトし、サポートしたい気持ちも途切れることがないのだと思います。
今も就労支援カフェを訪れるたびに、穏やかな気持ちと「行き詰まっていた」頃の私が表裏一体となって思い出されます。でもね、も私は変わりました。
私のVISONの一節にある
「自分への信頼を失うことなく自己表現を続け、溢れ出る感情を楽しむ大人の女性」
この女性たちの存在が当たり前の世の中を作りたい。そして、私自身がコレを地でゆく女性であり続けたい。
先週、初訪問のカフェにて思いを新たにした、そんなお話でした。